2026年10月19日月曜日

Google AIによる画像処理はどこまでが本物なのか?

 本日Googleを開くといつものショートカットが少々押しやられ、AIによる画像作成などができるように変わっていました。昨今、天体写真の世界ではPixInsightなどに代表されるAIを使用したソフトによりノイズを低減したり、肥大した恒星の画像をシャープな点像に修正するなどが簡単にできるようになり、そうして作成した画像については色々と議論があるところです。

とはいっても実態がわからなければ何とも判断ができませんので、とりあえず自分が撮影した画像を処理させてみて、どの程度「本物」なのか試してみました。

先ず、先日撮影したらせん星雲です。1時間露出ということもあってノイズが目立ちます。


これをGoogle AIに読み込ませ、「ノイズを目立たなくしてほしい」とリクエストしました。その結果をNano Banana 2が何秒もかからず返してきたのが下の画像です。


リクエスト通りにノイズがなくなったのも驚きますが、らせん星雲中心部の解像度はまるでハッブル宇宙望遠鏡のレベルです。周辺の恒星もきりりとしまっていて、二重星もよく分離しています。本当に私の望遠鏡はこんなに解像力があったのか、しかし右上隅の恒星が外側に流れているのは元の画像そのままです。どこまでが本物で、どこからが生成画像なのか・・・それとも全部本物?

中心部分を拡大して並べてみました。A、Bの領域を見るとオリジナル画像にはなかった恒星がAI画像の中にはあります。これやはりどこからか持ってきたもののように思われます。本当に実在する星ならばいいですが、AIが勝手に作り出したものだとすれば問題です。


そこで最近撮ったばかりの220P マックノート彗星の画像を処理させてみました。まず下は元画像ですが、何らかの原因で周辺に色ノイズが乗ってしまっています。


これに対して「周辺の色かぶりを修正して」とリクエストしたところ、出てきたのが下の画像です。色かぶりも目立たなくなり、背景が暗くしまった画像でありながら彗星本体はしっかり見えています。私の画像処理ではなかなかこうはいきません。


彗星の部分を拡大して並べてみました。左側がGoogle AIによる処理、右がオリジナルの画像です。AI処理の画像ではさほど暗くないのに消えてしまっている星もあり、少し不自然さを感じます。また、彗星のコマやテールはリジナルと雰囲気が違うようにも思えます。


AIではさらに色々ご要望にお応えできますというので、「画面左下にまだ残っている赤紫色のような色かぶりを完全に消して、彗星の尾をさらにより長く・明瞭に強調」というリクエストをしたところ、出てきたのがこちらです。


これはもう完全に創作ですね。あまり無理なリクエストをすると適当にごまかすようです。

これまで苦労してやっていた画像処理をあっという間やってくれ、それも自分ができること以上の結果を出してくれるAIはすごいですが、みんながAIを使ったらどの写真も同じようになってしまって、それはそれでどうなんだろうとも思います。

いろいろできるようになりましたが、迷いも増えました。



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